相続対策に”孫への贈与”を活用しよう|不動産相続の相談窓口|株式会社マトリックストラスト
相続対策というと、法定相続人を意識した「被相続人から配偶者と子への相続」を前提とした相続をイメージする方がいるかもしれません。その他にも孫を活用した相続対策も検討することができます。相続対策は必ずしも配偶者と子だけで行うものではありません。配偶者と子を使った相続対策だけでなく、孫を使った相続対策も視野に入れましょう。

■配偶者と子への相続の注意点とは
特に遺言などがない場合、法定相続人として配偶者および子に対して相続が行われることが多いです。そのため、相続対策もその親族内で行われることが考えられますがいくつか注意点があります。具体的は次のような点です。
●配偶者が亡くなった場合に納税資金を用意できない
相続税法では、「配偶者の税額軽減」という制度があります。これは、被相続人の配偶者が遺産分割や遺贈などにより取得した正味の遺産額が「1億6,000万円か配偶者の法定相続分相当額のいずれか多い金額まで」は相続税がかからないというものです。この制度を活用して相続税額を抑える世帯も珍しくありません。
ただ、1次相続のことだけ考え、たいていの配偶者は被相続人と同世代です。そのため、例えば被相続人の相続が一段落した後、配偶者の死亡による2次相続が間もなくして始まることもあるでしょう。しかし、2次相続では配偶者の税額軽減は使えません。
また、法定相続人が1人いなくなることで相続税の基礎控除額が下がり、相続税の課税額があがる可能性が高くなります。
●親子間での生前贈与は贈与する時期によっては効果が薄くなる
相続対策の一つとして真っ先に検討されるのが「生前贈与」です。生前贈与として一般的な暦年贈与課税制度では1年間あたり110万円までの贈与については非課税となっています。この制度を上手に活用して節税できればよいのです。ただ、注意したいのが生前贈与は相続発生前から最長で7年以内の贈与財産が相続財産に加算されるという点です。
生前贈与の加算対象は、贈与額が110万円未満のものも含まれます。そして、相続の発生つまり被相続人の死亡はタイミングを予測できません。そろそろ相続対策を……と思い、親子間で110万円の枠内で贈与をして相続対策を講じたはずが、突然贈与者が死亡したことで意味がなくなってしまうこともあります。
●子への贈与も将来相続税が課税される
仮に親子間での贈与を上手に行うことで相続対策ができたとしても、次は子と孫の間で相続対策が必要になります。もし、子と孫の間での相続対策をしていなかったら、子は相続税を低く抑えられたとしても孫には高い相続税が課せられてしまうのです。一方、生前贈与を含めた相続対策の多くは、勉強や相談など一定の準備期間を要します。
財産保有者の高齢化が進んだ現在、親子間での相続だけでなく、子と孫の間の相続でも対策を同時並行で考えておくくらいでないと、税金で相続財産がなくなってしまうこともありえるのです。以上のような理由から、配偶者と子を使った相続対策には注意が必要です。
そこで、「孫への贈与」も視野にいれて相続対策をすることが解決策になるかもしれません。
■孫への贈与のメリット
孫は代襲相続や遺贈がない限り、被相続人の財産を相続等で受け継ぐ可能性は低いものです。もし孫が遺言により相続をした場合、相続税に関しては「本来の納税額+2割相当額」を納付しなくてはなりません。孫への贈与は、相続税対策という点では一見無益にみえます。しかし、長い目で見ると後々の相続対策という点では有益になりえます。
●2次相続・3次相続の負担を軽減
日本では相続税の税率が高いため、2次相続その次の相続と繰り返すごとに相続財産が減っていきやすい状況にあります。特に、孫の世代になると納税資金に苦しむことになりやすいのです。
しかし、ここであえて先回りして孫に生前贈与をしておくことで、相次ぐ相続税の納付による資産の目減りを防ぐだけでなく、将来発生する相続税の納税資金を準備しておくことができます。節税を含めた相続対策の目的は、できるだけ多くの資産を子や孫に遺し、その人生に役立てることにあります。子だけでなく孫の将来
をも考えた相続対策は、お金の節約だけでなく、それぞれの人生をより豊かにする可能性が高いのです。

